3つのカントリーブルース

一口にカントリーブルースといっても、サウンド面から見て「ミシシッピ・デルタ」「テキサス」「イースタン」と地域によって大きく三つのスタイルに分けられます。その違いはどこから来たのでしょう?

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実は、黒人のアメリカでの地位や待遇に大きくかかわりがあります。

黒人差別の度合いとカントリーブルースの地域差

奴隷解放後も黒人に対する差別の一番激しかった「ディープ・サウス(ミシシッピ・デルタ)」では白人文化との交流の度合いが少なく、プリミティブ(原始的、言い換えるとアフリカ民族的)でした。

リズムは打楽器的で激しく12小節の枠に捕われず、歌唱法はハラー(ホラー、叫び声)を取り入れ、ボトルネックはヒステリックに響き、極め付けはジョン・リー・フッカーのようにワンコード(しかも不協和音)で歌い切るようなスタイルもありました。

奴隷開放宣言より早くに解放政策の進んだ「テキサス」では、そのストレスの度合いもミシシッピほどではなく音楽的にも比較的メロディアスで12小節を大きく逸脱することは少なく、現在のブルースに近いわかりやすいスタイルを築いていきました。
当サイトのブルースギター講座もテキサスのモノトニックベーススタイルを基本にしています。

「イースタン(南東部)」では奴隷制が始まった時期から黒人は解放的であり、白人文化の影響を色濃く受けました。カントリー・ミュージックやヨーロッパのバラッドの影響を受け、その音楽性は純粋なブルースに留まらずラグタイムや、ハーモニカとギタリストが組になって活動するような、ハーモニーを重視した、より西洋音楽的なものへと発展しました。