a-ki's factory blog

宮脇俊郎のらくらく理論ゼミナール

ギタリスト専用の音楽理論

音楽理論書は数々あれど、ギター専用、あるいはギタリストにとって真に理解し易いものを探すのは本当に難しい。
なまじっか見つかってもジャズギターの翻訳物だったりして、コードの押さえ方を一から覚えなおさなければならなかったりで「これじゃないよなあ」ってのがうちの本棚にもたくさんあります。

宮脇俊郎という人は、(ギター・マガジンを購読してる人にはおなじみ)とにかく教えるのが上手い!

どう上手いかというと、「生徒が何をやりたいか」を本当に良く分かっていて「そのために何をすべきか」を端的に教える技術をもっているのです。(僕の一番好きなタイプの先生。実際宮脇先生は教員免許を持っているらしい。)

本書ではリット-ミュージックの編集者でギター小僧の「野口くん(実在の人物らしい)」に一問一答していく形式で進められる。
読んでみると分かるが「そういうのあるある」というような素朴な疑問を丁寧かつ理論的に解説してくれる。

例えば

「Cm7一発の伴奏にCマイナースケールをつかってアドリブしたら、日本情緒たっぷりの演歌っぽいソロになった」

とか

「なにをどうすればジャジーになるのかさっぱりわからないので教えてください。」

とか

こんなことも知らずにリット-ミュージックに就職した野口くんも野口くんだが(笑)現実に「理論を勉強したい」という動機とはこんなものなのだ。

それを五線譜だらけで無機質にスケール表の並んだ理論書とにらめっこしていてもなかなからちがあかない。

キーボード片手にオタマジャクシと格闘することも大事だが、実際にギターを弾きながら「なぜそうなるか」を理解することが一番の早道に思います。

ちなみにこの本の目次です。分かり易いだけでなく体系的に学べるという点も見落とせません。

  • 【第1章】ドレミ~を数字で言い換える!
  • 【第2章】コードの正体をあばく!
  • 【第3章】自分でコードを作ってみる!
  • 【第4章】らくらくスケールを体験!
  • 【第5章】弾いて覚えるコード進行のルール!
  • 【第6章】スケールでソロが弾け~る!
  • 【第7章】自分でギター・ソロを作る!

しかも、なんとCDが2枚も付いています!

もうちょっと早くこういう本に出会いたかったなあ(笑)

こちらもどうぞ → メディア・レビュー「音楽理論参考書」

  • 最終更新日:
  • 公開日:
a-kiのアイコン

この記事を書いた人

12才よりギターを始めキャリアは30年以上。
20代半ばでブルースに目覚め、集めたCDは100枚を超える。

QRコード(このページのURL)

人気のコンテンツ