フレディー・キングの名盤感想
B.B、アルバートと並ぶ「三大キング」の中でも、一際ロック・ギタリストに人気なのがこのフレディー・キング。
かのエリック・クラプトンもクリーム時代に「Have You Ever Loved A Woman」、フロム・ザ・クレイドルでは「I’m Tore Down」と好んで彼の曲をカバーしています。
このベスト・アルバムも、実は2000年にエリック・クラプトンのデビュー30周年を記念して発売されたもの。70年代初頭、シェルター・レーベル時代のベスト盤です。
フレディー・キングは、レーベルを移り変わるに連れスタイルの変わったいった人で、このシェルターの頃から、ファンク、ロック系色が強くなってきました。(プロデューサーはレオン・ラッセルです。)
三大キングの中でも、他の二人より一回り若く、ポップな感覚を併せ持っていたのでしょうね、キャリアの中でも一番いきいきとしていた時代です。
いわゆる「ド・ブルース」といえる曲はあまり入っていないのですが、その分ロックから遡ってブルースに興味を持ち始めた人には非常に聞きやすく、リードギターの勉強にもうってつけではないでしょうか。
かなり力技の、のけぞるようなチョーキングの音は、日本のギタリストではなかなか聞けない迫力があります。
ギターのみならずボーカルもなかなか素晴らしく、特に「Same Old Blues」はブルース・ファンのみならず、多くのミュージシャンが好んで取り上げる、名ソウル・バラードに仕上がっています。
しかし、このジャケットなんでアルマジロなんやろ・・・

60~66年、デビュー直後フェデラル キング時代のベスト盤
ブルースという意味では、シェルター盤に比べてこちらの方が強いですね。
前述の「Have You Ever Loved A Woman」「I’m Tore Down」や、ギターインストの名曲「Hide Away」などはこちらに収録されています。
シカゴ~モダン・ブルースの代表的な存在でありながら、テキサスの匂いのするギターの音使い(実際フレディーはテキサスの出身です。)シェルター時代ほどの躍動感は感じませんが、純粋にフレディー・キングのブルースが聞きたい人にはこちらをオススメします。